胸が痛い

ストレス発散のためだけだとしても、自分に充分な正当性があれば、自分のブログに嫌なヤローのこととか腹立った出来事とかを書いても良いのではないか、と思ったんだ。

が、度胸がないというのか臆病というのか、優柔不断なのか、真の優しさを持つ男なのかわからんが、なんか書けない。

なんなんだちっくしょう。悔しい。

そして幾晩も眠れない夜を過ごす。相手はエアコンのバッチリ効いた部屋で熟睡しているんだろうなあと思うとますますもって腹立たしい。

そりゃあ俺だって今まで気づく気づかずに関わらず幾人もを傷つけてきたことと思う。人のことを言えたもんじゃないかもとは思いますよ。

ただひとつだけ言い訳をさせて貰えるなら、何ひとつとして軽い気持ちでやった事はない、、、

、、、とここまで書いて急にズクンと心が痛くなった。。。


小学校の時にこういうことがあったんだ。

M君という友だちがいたんだが、彼はちょっとトロいところがあっていっしょに遊んでいても時々イライラする事があった。

夏休みのある日、違うクラスのT君からウチに来ないかと誘われて遊びに行った。T君は人気者でそういうふうに声をかけてもらったのが嬉しかった。でもその日はM君と遊ぶ約束をしていたのだった。すっかり忘れていた。

しばらくT君ちで遊んでいると、道端からM君の声が聞こえてきた。「ヒロちゃん遊ぼうー」多分、俺んちに行って家族から俺がT君ちに行ったと聞いたんだろう。

ドキッとした。約束を思い出した。

その時T君がこう言った。「黙っていようか?ねえ?」そう言ってニコッと笑った。T君としては軽いイタズラみたいな気持ちだったのだろう。俺は約束していたことをT君に言いそびれてしまっていたし、M君のことも「ここまで追っかけてくることもないのに!」と自分勝手にうっとおしく思ってしまっていた。そして二人でそうっと押し入れに隠れてしまった。M君のいる道端からは覗き込めば縁側を通して家のなかが見えてしまう状況だったからだった。

なんかスリルがあって楽しかったんだろうね。M君が何度も呼ぶのを二人で笑いを堪えながら押し入れの中にいてやり過ごした。ずいぶん長い間呼んでたみたいだったけど諦めてM君は去って行ったようだった。

それさ、、、その後、三日くらい同じこと続けたんだよ、、、。俺はなんてことを、、、

今でもとても後悔しています。

夏休みが明けたあとそんなことすっかり忘れてしまっていて、学校でM君に会った時に「おうM君!」と言ったら彼は悲しそうな顔で俺を無視して俺の横を通り過ぎて行った。俺は気持ちがすくんでしまって謝ることができなかった。

それ以降彼はどこですれ違っても一度も俺の方を見ないようになってしまった。大人になってからもだ。俺もなすすべなくすれ違うだけだった。

とても悲しいことだった。でも心の傷なんて言えない。それはM君こそが言える事だろうとも思う。

この一件で人の心を傷つけることがいかにいけないことか、そしてそれは必ず自分に大きく返ってくることを知った。今でも思い出すと辛い。

いまM君と会ったら、いや会えたら何にも考えずに「あの時はごめんね」と言いたい。本心から言いたいです。

M君のおかげ(と言ってもいいと思う)で、それ以降いつも自分が嫌な気持ちになっても、そこに自分の責任はなかったのか深く考えるようになった。

ありがとう、とも伝えたいです。

ありがとう。君のおかげで心が落ち着いたよ。人はいつも誰かに助けてもらってんだな、とつくづく思う。
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