なるほど。なるほどなるほどなるほどね

芸能人がよく街で見かけられたりした時に一般の人が「気さくだった」とか「偉ぶらなくて素敵だった」とかよくいうじゃないですか。 あれはね、いかに芸能人というのが自意識の強い人ばっかりかというのと、芸能界というのは本当に気の抜けないところだということから由来しているんですよ。 一流と呼ばれる芸能人同士が何処で会うかというと、もうこれはテレビ局です。テレビ局というところは兎にも角にも時間、時間、時間。時間に縛られているところです。タレント達も分刻みで動いている。いや動かされている。 そんななかで先輩や恩ある人たちに対する挨拶、義理立て、同輩との付き合い、、、これも付き合いが悪いとすぐに言いふらされるから気が抜けない、、、後輩への気遣いなど、出来る限りのことをテレビ局にいるうちにしなけりゃならない。特にバラエティなどを主戦場にしているタレントなんかはそう。 俳優さんなんかでそういうのを一切絶っているなんていう人もいなくはないけれどそういうのはごく一部。 テレビという世界は時間というご主人様に傅く奴隷たちのいるところって言っていいような場所。そうした日々を過ごすうちにタレントは皆んな打算的なだけの、阿り、媚び、諂いに満ちたコミュニケーションが普通だと思うようになっていってしまうんじゃないのかな。 そんなところにずっといると普通のことが恋しくなるんだそうで。プライベートで街にいる時、ロケで地方に行く時、そぞろ歩きのさんぽ番組に出る時などはごくごく一般の人たちと触れ合うわけじゃ…

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時効

「時効」とは、あるできごとから一定の期間が経過したことを尊重して、その状態が法律的に正当ではなくとも権利を認める、という制度です。 長年そのことについて口を噤んでいたことを喋る時に「もう時効だからいいか!」なんてよく口にしますわね。それが法律的に犯罪に関わる問題じゃなくてもちょっと大げさに、軽口的に言ったりする。「免罪符」なんて言葉も使ったりするね。 この歳になると数十年以上前のことで、それこそ犯罪に関わる(そんな話し持って無えけど笑)ことじゃなく、プライバシーの侵害にもならなければ何でも(?)喋って良いんじゃないかという気にもなってくる。そして俺は喋るのが好きときている。 喋ろうかね、昔のこと。 まあ大した話しじゃないよ。ちょっとしたエピソード的な話。 仕事で故原田芳雄さんの前座を務めたことがある。横浜のライブハウスだった。すごい存在感だったなあ原田さん。もちろん会話なんかしてない。 取り巻きという言い方は失礼なんだろうけれど、とにかくたくさんのスタッフと関係者がいて、そうだなあ二十人以上はいたんじゃないかな、俺らは原田さんを遠巻きに見てるだけという感じ。 確かリハーサルもほとんどやってなかった気がする。少なくとも入念だなと感じたような記憶はない。本番では出音が厚くて音圧の高い素晴らしい歌と演奏だったことは覚えている。 俺はある三人組のユニットでの出演だった。アコースティックギター一本(俺)とボーカル二人+俺のコーラスという編成。 もう一…

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